空腹と闘うソロ活女

神社仏閣、仏像が好きだ。

せっかく関西圏に越してきたのだから、今まで行けなかった神社やお寺を巡りたい。休暇を取って新幹線に乗って…なんて事しなくても、京都も奈良も、和歌山だって日帰り圏内。夢が膨らむ。

夫がそういった類の場所には全く興味がない事は知っている。けれど、せっかくだから一度くらいは行ってみたいと言い出したので、王道である清水寺周辺と奈良公園周辺を案内してみた。これを機に神社仏閣巡りに興味を持ってくれないかと期待していたものの、見事に失敗。拝観料がかかるなら仏像は一人で見ておいでと言われ、何だか申し訳ない気分になってしまった。一番楽しかったのは先斗町界隈の散歩、次に楽しかったのは町中華探しだそうだ。それは私も楽しかったけれども。

で、考えた。

やっぱり興味の無い人を連れまわすのは酷だ。こうなったら一人でとことん楽しんじゃおう!と、心の中で「ソロ活はじめます」宣言をしたわたくし。

ただ、私にはソロ活に向かない弱点がある。いい大人のくせに一人で外食出来ないのだ。一人で出掛けると必ずと言っていいほど空腹と戦っている。かろうじて入れるチェーン店も、空腹で彷徨っている時に限って見当たらない。本格的にソロ活を始めるなら、絶対に克服せねばなるまい。

 

そして、すぐにその決意が試される時が来た。先日、大阪の繁華街でグーグルマップを使いながらも迷子になり、駅に辿り着けないという事件が起きた時のこと。

同じ場所をぐるぐるしている間にスマホの充電もピンチになり、お腹が空いてもう歩けない…と泣きそうになっていたところに、出汁のいい匂いが漂ってきた。目の前にはちょっと「きたなシュラン (失礼)」なうどん屋さん。あれ食べたい。かすうどん。

入りづらい。食べたい。入りづらい…。

いざ!たのもう!!

    

うま~!!

個人的には大阪のうまいもん第一位は「お好み焼き」でも「たこ焼き」でもなく、「かすうどん」だと思う。勇気を出して入って良かった。駅までの道も聞けたし。

そして、この店に入れた事が大きな自信に…なったかもしれない。←まだ弱気

江口のりこさん主演の「ソロ活女子のススメ」を見ても分かる通り、ソロ活と美味しい食事は切っても切れない、いわばセットのようなもの。空腹と闘っている内はソロ活してます、なんてとても言えない。方向音痴もどうにかせねば…。

 

めだかの学校を廃校にした話

ここ数年、この時期の私はとても忙しかった。

メダカの産卵シーズンだからだ。元気なメダカは毎日でも卵を産んでくれる。仕事から帰宅後に暗くなるまで、夕飯の支度そっちのけで夢中になって採卵していた。

産卵時期は4月~10月頃とまぁまぁ長いけれど、5月~6月頃に孵化したメダカが育ちやすく、秋口までには冬越しの心配がない大きさに成長する。中でも食いしん坊な欲張りメダカは、その年の内に産卵できるほど大きくなる。

冬には水槽に分厚い氷が張るほど気温が下がる土地に住んでいたため、産卵シーズンが終わる頃までに大きく育てる事が重要だった。つまり、今の時期が忙しさのピーク。

元々は夫が飼い出したメダカ。職場の『メダカ博士』から数種類のレアメダカを貰ってきたのが始まりだった。しばらくしてお世話を放棄した夫は、私をめだかの学校の校長に任命し、自分はたまに水槽を掃除する用務員に。

「バッチコーイ!」やる気満々の校長→私。

日々増え続けるメダカ。

メダカは口に入るサイズなら何でも食べる雑食性。孵化したメダカを食べてしまうので、ある程度サイズ毎に分けて管理。保育園1、2、3、幼稚園、小学校1、2、3…。

どんどん増えるクラス→100均プラスチック水槽。

そして、ある程度大きくなったら社会に放り込む。

せっかくのレアメダカも混ぜこぜに。品種などにこだわっていたら、限られたスペースでは飼育できない。結果、ラメラメのメダカや錦鯉みたいなメダカの数は減り、先祖返りというやつで普通のメダカばかりが産まれる事態になってしまったんだけれども…。メダカ屋じゃないんだから、ね。

校長という立場が私を育てたのか、いつしかメダカを増やすことが特技となっていた私。

増えたメダカは自分の職場に持って行ったり、欲しい人にあげたり。エサやりが大好きな近所の子供達にも大人気だった。きっと私は「メダカおばさん」とでも呼ばれていただろう。※面と向かって呼ばれた事はない。

 

そんなこんなで、メダカを増やして減らしてを繰り返し、いつもの春が来ると思っていたら転勤する事に。ちょっと嫌な予感がしていて全盛期よりも数を減らしていたけれど、そもそも普通の引っ越し業者は水槽の運搬をしてくれない。専門業者に依頼したら、びっくりするほどお金がかかる。簡単には連れて行けないのだ。室内には熱帯魚水槽もあったりと、転勤族の自覚が足りない転勤族。

苦渋の決断により、めだかの学校は廃校になる事に。

メダカや熱帯魚をそこら辺の川や用水路に放してはいけません。

メダカ、配りまくりました。

残ったメダカと熱帯魚は夫の職場の水槽へお引越し。

最後はバタバタとお別れしちゃったけど、みんな元気にしてるかな。

たかがメダカ、されどメダカ。針子(メダカの赤ちゃん)の可愛さを思い出す。

またいつの日か開校したい、めだかの学校。

弱まる自然治癒力のミカタ

おでこの「おでき」に加え、口内炎ができた。

「おでき」についてはこちら→第三の目、開眼か? - 気分はノマド

おでこも口の中も痛い、ついでに鼻炎で鼻も痛い…となると、もう全体的に顔が痛い。

 

自分の自然治癒力を過信しているのと、副作用にビビッていることから、普段の私はほとんど薬(薬っぽい物含む)を口にしない。

ただ、顔が痛いっていうのは思った以上に活動の妨げになるものだった。何と言っても気が滅入る。これ以上何かが出来るのは勘弁!というわけで、ドラッグストアへ。

藁にもすがる思いで購入したのが、かの有名なこちら。

初めての "チョコラBB"

ほんとに効くの?と半信半疑で飲んでみたら、これがもう効果覿面!まだ4~5粒位しか飲んでいないのに、おできも口内炎もひっこんだ。心なしか、お肌まで綺麗になったような気さえする。

すごー!!

くすりとは、人間が自らの力で病気やケガを治す力「自然治癒力」をさらに高めるための助けになるものだそうだ。毛嫌いするものじゃなかったのねー。

ばっちり自然治癒力を引き出してくれたチョコラBB、もう大丈夫、ありがとう!

なんだか最近、自分の自然治癒力が弱まっている気がしている。基本的には規則正しい生活にバランスの良い食事、適度な運動が大事っていうのは分かってるけど、なかなかそうもいかないのが現実だ。これからは薬やサプリもうまく使って助けてもらおう!と改心するほどの効果なのであった。

 

奇跡を無駄遣い

奇跡が起きた。

 

なんと、昨日見失った福毛が見つかった。

なんか足がこそばゆいと思って見てみたら、スリッパにくっ付いていた。

捨てる前に長さを測ってみると、15.4センチ。わぉ!

 

いやいや、これじゃなくて。

 

今日は知人と会うため、珍しく街に出掛けていた私。

そろそろ解散、というタイミングで一緒に駅前の歩道を渡っていた時、あまり起きて欲しくない奇跡が起きてしまったのだ。

信号待ちしていた時から「正面に似たような格好の人がいるな…」と気付いていた。シャツワンピースに黒のパンツ。白いスニーカー。ありがちな格好なんだけれども。

黒のパンツと白いスニーカーは同じ物でないにしても、見た目はそう変わらない。問題はシャツワンピースだ。すれ違いざまにお互い確認したと思う。シャツワンピースの色柄、形が完全に一致、全く同じ服であると。

そしてもう一人、それを確認した人物が。

口には出されなかったけど、目が語っていた。

「お揃いコーデやったな」と。

私も無言で頷いた。

大人は余計な事を言わない。

         

たまたま今日、同じ服装で出掛けることを選んだ見ず知らずの二人が、同じ時間に同じ場所ですれ違う確率って『ものすごい奇遇ですねー』って喜び合えるレベルだと思う。

実際はとても気まずかったけれども。

喜べない奇跡的な出来事に、なんだか奇跡を無駄遣いした気になったのだった。

福毛(宝毛)、抜く?抜かない?

またまたどうでもいい事が気になっている私。

久しぶりに福毛を見つけちゃったのだ。しかも、ものすごく長い。今まで見つけた福毛の中で最長だと思う。

と、ここまで書いて、何センチくらいあるかなーと引っ張ったら…

 

あぁぁっ!抜けちゃった・・・。

 

取り乱しております。

だって、抜けた感覚があったのに、細くて無色透明なその毛はどこにも見当たらないんだもの。せめて測らせて欲しかったーーー。幸運よ、カムバーック!!!

 

気を取り直して。

 

福毛(宝毛)ってご存じですか?

無色透明、または金色や白色の、周りの体毛より長く伸びた一本毛。幸運をもたらすとか福を呼ぶとか言われている、それはそれは気になる毛のこと。

祖母に「縁起がいいから絶対抜いちゃダメ」と言われてから、福毛を見つけても抜けなくなった。私は縁起がいいという言葉に弱い。

ただ、この福毛、目立つところにもお構いなしに生える。

昔、男前な同僚に顔をまじまじと見つめられ緊張していたら、「お前、あごにやたら長い透明な毛が生えてるぞ。ヒゲか?」と言われ、見つかってしもたーーーという恥ずかしさと、ちょっと緊張した恥ずかしさで逃げ出したくなった。

それでも抜かなかった私のあごの毛を彼は日々チェックするようになり、抜けてしまった日には一緒に悲しんだものだ。

 

ちなみに日本でこの毛が縁起が良いとされているのには仏教が影響しているらしい。仏様の眉間にある丸い突起物のような白毫(びゃくごう)と呼ばれるものは、実は白くて長い毛を巻いたもの。この白毫に通じるところがあるとして、私たちの体に生える白くて長い毛が福や幸運を呼ぶと言われている。

京都清水寺阿弥陀如来

なんでも、仏様とお揃いで眉間に福毛が生えると更に縁起が良いそうな。

さすがの私も眉間に生えたら抜くと思うが。

 

生えてる部位でご利益が変わる、なんて話もあるようだけど、そこまで細かいことは気にしていない。そもそも「信じるか信じないかはアナタ次第」の世界。

ちなみに、さっき抜けちゃった福毛は首に生えていたもので、自分史上最長の15センチ位ありそうだった。証拠はない。自慢できなくて残念だ。

真夜中のお寿司

夜11時。歯磨き完了。

ブログ、どうしようかなー。

寝不足だし、今日は書き留めておきたいような事が思い浮かばない…と思っていたら。

 

午前中から『12時間耐久飲み会』に出掛けていた夫が、へべれけで帰宅。

手には何やら小箱をぶら下げている。

この既視感、あんたはマスオかノリスケか。

 

と、いう事は・・・

 

小箱は寿司折!

寿司屋の包装紙に紐っていうだけで、テンション上がる昭和世代。

 

でもね、こんな時間に寿司折を手渡されましても。

サザエさんなら寝ちゃってますよ。

今日もきっちり3食+おやつ、頂きましたし。

歯も磨いて寝る準備も万端だし。

 

…生ものだし。

 

4食目、いただきま~す。

    

うま~!!やっぱり寿司屋のお寿司はネタが違う。

真夜中のお寿司、たまら~ん。

あぁ~美味しいお茶も淹れれば良かったなぁ~。

 

ご馳走さま。大変美味しゅうございました。

 

それにしても、寿司折を持って帰ってくる酔っ払いって絶滅してなかったんだね。

千鳥足で寿司折を持って歩いている姿を想像したら、ほんわかした。

未来の自分を想像しよう

仕事が一段落して一息つきたいところで、友人から電話が掛かってきた。

リモートワーク中の彼女は息抜きをするため、『おやつの時間』になるとたまに電話をくれる。私が暇人である事を前提に。残念ながら今日の私は珍しく暇人ではなかったが、タイミングはちょうど良かった。

『おやつの時間』は意外と長い。近況や他愛も無い話から始まり、自分達の将来の展望を語り合う。夢のような話で盛り上がり、現実的なところで落ち着くのがいつものパターンだ。今日も同じように互いの日常の笑い話から始まって、将来についての話題へ。

彼女は資格を生かした仕事をしている。とは言っても、あと10年足らずで定年を迎え、その先も同じ仕事を同じ量こなす事は不可能だとして、今から平行して趣味を商売に繋げる方法を考え中との事だった。絶賛働き方を模索中の私と、環境は違えど似た部分のあるお悩み、話を聞こうではないか。

美味しい物を食べるのが大好きな彼女は、美味しい物を作るのも好きだ。その趣味と特技を生かしたいと言う。お菓子のネット販売を思い付いたものの、菓子製造営業許可や食品衛生責任者資格などが必要と知ってから何も先に進まなくなったらしい。食品衛生責任者の資格は簡単に取得できるけれど、営業許可の方は確かに厄介だ。

確かに彼女の作る料理やお菓子は美味しい。では、今のうちから「売るつもりで作る」を意識する事から始めてみては?という事になった。実際に「売るつもり」になると気付く事は多い。今まで以上に素材にも気を使うだろう。それなりの単価で販売したいのなら尚更だ。そして、すでにある菓子販売の小さなネットショップも覗いてみるといい。そのお店を見つけるまでの道順も忘れずに。単に検索をかけただけなのか、マーケットアプリから辿り着いたのかは、自分のショップを作る時の参考になる。お菓子を作ること以外にもやらねばならない事や学ぶ事が山ほどあるのだ。

働きながら出来る事には限りがある。準備が8割。できる事からコツコツと。

とにかく私に試食を!と言うと、快くOKしてくれた。

忖度の無い感想を述べるつもりだ。

子供の頃に思い描いた『就きたい職業』とは違う『将来の夢』。それは「何をしていたいか」なのかもしれない。

定年後の自分を思い描く友人の話を聞きながら、自分の事も考えてみた。

思えば、20代の頃の私は30代の自分のためにできることを意識していた。そのおかげか30代前半はすこぶる調子が良かったのに、後半では人生計画が狂い自分を見失っていたと自覚している。そのまま何も考えずに(考えてはいたけど実行せずに)40代に突入し、現在の私は常に何かが足りないと感じている状態にある。こうありたいという自分を具体的に想像し、50代の自分のためにできることを考え、行動しなくてはいけない。

自分の未来がいつまで続くのかは誰にもわからないけれど、未来の自分を作るのは今の自分なのだから。

 

そしてもう一つ、友人から相談が。

多肉植物が伸び伸びで全然可愛くないんだけど、どうしたらいい?というものだった。アドバイスと共に、試食のお菓子の代わりに売るほど増殖中の多肉植物を送るよ、と言ったらハッキリ断られた。育ててみて分かったけど、そんなに好きじゃないみたい。だって。

えぇー、そんなぁ。

スケスケ多肉だよって伝えたのに全く興味を持ってもらえなかった。

子だくさんハオルチア。そろそろ子株を外さなくては。

こんなに綺麗なのに残念だなー。「好き」は人それぞれ。難しい。